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光の唄第1章「始まりの風」PART2
「ついたで。ここがラミュールや」
まだ町に入るための門しか見えなかったが、それだけでとてつもなく大きく、少なくともハルカにはそう感じられる大きさだった。
「まァここはまだまだ田舎やけどな」
ーこれで田舎なの!?
ちなみに、ハルカは今まで町に行ったことなどなかったわけである。
門と言っても、大の男ならばその気になればのりこえられそうなものであった。
「ほな、ワイとはここでサヨナラや。ハルカちゃんはとりあえずラタトクスのギルドにでも行っときゃええやろ」
「本当になにからなにまでありがとうございました」
ハルカは一礼する。
「気にせんといてや」
そう言ったアレンはどこかへ行ってしまった。

ハルカはひとまずギルドへ向かうことにした。
歩くこと数分、その赤い看板が目に入り、すぐにその建物がそれであることに気づく。
扉を開けよう、と手を伸ばす。なぜだか緊張する。
その緊張というのもこれから始まることへの高揚の裏返しであるのだが。
中に入ると、まず真っ先にある女性が目に入った。カウンターに座るその女性はこちらに微笑みかけてくる。
「ご用はなんですか?」
「ラタトクスの講習を受けに来たんですが……」
「えーと、ちょっと待っててね。カリュー、ちょっと留守番お願い。なにかあったら呼んでくれればすぐ来るから」
奥から1人の男性が来るのを確認すると、女性は、着いてきなさい。といったような目でこちらを見てきた。

その女性に着いて歩くこと数分、殺風景な場所に着き、女性が再び口を開いた。
「まだ自己紹介してなかったわね。私はカンナ。よろしくね」
「私はハルカ・ルマって言います。よろしくお願いします」
そこまで言うと、それでは早速とカンナが切り出した。
「あなた、ラタトクスがなにか、ということは知ってるのかしら?」
「あ、それなら―」
ここに来る途中、アレンという男に会ったことを話した。

「そう。アレンに会ったの……」
なにやらカンナは困惑したような顔をした。
なにかあるのかしら……
「まァアイツのことだから大丈夫でしょうけど……じゃあ、クォーツの使い方とかも分かるのね。どこまで教わったの?」
「どこって……普通にクォーツの使い方を教わっただけど……」
「そう。じゃあ、やってもらえるかしら?」
「はい」

以前アレンに言われたことを思い出す。
集中―今回は自分の中にある力を感じる。
その力を一気に―解き放つ!!

目を開くと、目の前に巨大な氷塊。
「なかなか力はあるみたいね。氷の純度もまあまあってとこかしら」と、カンナは氷塊を見て言う。
「じゃあ、次はこれを武器として使う練習をしましょうか。力を使う時に、より鮮明に形をイメージするの。剣なら剣、盾なら盾でね」
集中―言われた通りに剣のイメージを頭の中で作る。そして……力をー解き放つ!
目を開くが、そこには氷はなかった。
「うーん。やっぱりいきなりは無理だっわね……」
カンナがそう言ったーような気がした。
それすら分からないほどに精神は疲弊していた。
なにこれ……形を作るだけなのになんでこんなに疲れるのよ……
それは自分に才能がないからではないかと心配になる。
だって私には氷しか使えないのに……その氷ですら何もできないなんて―
なぜ失敗したか、それを考えるべきであるはずなのに不安は増すばかりだった。
その時、ふと肩に手を置かれた感触。
「大丈夫?顔色が優れないみたいだけど。今日はもう休みましょうか?」
自分でもそうしたいと思った。
しかし、幸か不幸か持ち前の負けず嫌いで、やるなと言われればやってやるという気持ちになってしまう。
「まだ、やらせて下さい」
それを聞いたカンナは若干驚いた様子だったが、ハルカの目を見て、納得したようにうなずいた。
今度こそ……集中、力を感じてー解き放つー!

空の赤さも薄れ月の明るさが目立ってくる頃合いになった。
「ハァーハァー……」
「……もう集中力も限界みたいね。―今日はもうおしまいにしましょう」
「……はい」
始めたばかりだから、と言えば確かにそうである。
しかし、やはり悔しい気持ちは抑えきれなかった。
「また明日やりましょう。そんな状態じゃあかえって効率が悪いわ」
ハルカのそんな気持ちを感じたのか、カンナがそう言った。
「はい」
今度の返事はさっきとは比べるまでもなく良いものだった。

ギルドに着くころにはすっかり夜になっていた。
ふとカンナが微笑んだような気がした後、1つのメロディーが聞こえてきた。
音のする方を見ると、一人の少年が月明かりの下、オカリナを吹いていた。

書いた人の戯れ言~
しばらく放置しててスイマセンm(_ _)m
ネタはできてたんですが、打ち込む時間が少なくて…
ちょっと飛び飛びになっちゃうかもですが、読んでくれてる方は気長にお願いします。
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