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TheDaysOf“Fifteen’s”
ブルブル、ブルブル
「─あ、メールだ」
『from若菜
 件名
 死にたい』
その一言だけが書かれたメールに私はいてもたってもいられず、すぐに電話をかけました。
『留守番サービスセンターに接続します。発信音の後に、メッセージをどうぞ。ピーッ』
「若ちゃん!若ちゃん!ねぇ、死んだらやだよ!電話にでてよ!ねぇ、ねぇ!」
もちろん叫んだところで返事も返ってくるわけなんてありませんでしたが、その時はとにかく必死で……

翌日、学校へ行くのが怖くてたまりませんでした。もし若ちゃんが来てなかったら……そう考えると頭がおかしくなりそうで……
学校へ行っても、そこに若ちゃんの姿はありませんでした。
「おーい、出席をとるぞー。隣近所のいないやつは手を挙げろー」
「先生ー、若菜がいませーん」
「おかしいな。連絡はなかったんだが。誰か、なにか知らないか?」
あのメールのことを言ったほうがいいのかな。でも……
「山本、お前なにか知らないか?お前たち、仲よかったろ?」
「い、いえ。なにも知りません……」
「そうか。それじゃあ、斉藤、お前って確か家近所だったよな?」
「私もなにも知りませーん」
その間、教室はガヤガヤしていました。
なにかあったのかな。風邪かな。ひょっとしたら、インフルエンザかもしれないよ。あー、今流行ってるってニュースで言ってた。そんな声に、
なんかほかの人より先生気をつかってる気がしない?いつも真面目で遅刻とかないからじゃない?そっか~。そんな声。

結局、帰る時間になっても若ちゃんは来ませんでした。
「じゃあ、斉藤。このプリントを届けてやってくれ」
「せ、先生。私が行きます」
「そうか?でもお前の家からじゃあ遠くないか?」
「いえ、行かせて下さい」

若ちゃんの家の前に来たとき、インターホンを押すその瞬間に、ずっと心臓がドキドキ鳴ってて……もし若ちゃんがここにもいなかったら、って……
震える指先でボタンを押したらすぐに若ちゃんのお母さんの、なんだか疲れきってしまったような声。
「どちら様でしょうか?」
「山本ですけど、学校のプリントを持って来ました」ちょっと声が裏返ってしまいました。
「優香ちゃん?」
「そうです」
「ちょっと待っててちょうだいね」
ドアを開けて出てきた若ちゃんのお母さんはパジャマみたいな格好で、顔もなんだか疲れきっていました。
「若ちゃん、なにかあったんですか?」
「いいえ。ちょっと熱っぽいだけだから」
あ、
嘘だ─
なんでこんな嘘をつくんだろう
誰がどう見ても嘘だって分かるのに
お母さんを見ただけでも絶対なにかあったって分かるのに─
「ホントになにも無かったんですか!?」
「ええ、本当よ」
「じゃあ……」声が涙声になって、目の前が霞んできて……
「じゃあ……このメールはなんなんですか!」
「……」
若ちゃんのお母さんはしばらく困ったような顔をしていましたが、観念したように、
「分かったわ。でも、絶対誰にも内緒よ」
そう言って私を中に入れました。

これで若ちゃんの家に入るのは何回目だろう。ちっちゃな時から何回も入っていて、見た目は変わっても、昔から全然変わっていない暖かい雰囲気のある、素敵な家でした。
なのに、今日はその雰囲気がありませんでした。大切な“なにか”が抜け落ちてしまっているようでした。
「若菜、優香ちゃんが来てくれたわよ」
「……」
「若菜、返事をしなさい」
「優ちゃんだけ……入っていいよ……」

中に入ると、そこに若ちゃんはいました。安心の気持ちで抱きつきたくなるのを精一杯堪えて、若ちゃんの横に座りました。
「いらっしゃい……優ちゃん」
「どうしたの!?大丈夫なの!?」
「うん。なにもないから、大丈夫。今日は体調がちょっと悪かっただけ」
「そんな作り笑顔で大丈夫なんて言われて信じれるわけないじゃない!それに、ほら。このメール。なにがあったか話してよ」
「トモダチ……か…………」
その時の若ちゃんの横顔はどこかもの悲しくて、その瞳はどこか遠くを見つめているようでした。
「私……学校に行きたくないんだ……でも、お母さんもお父さんも絶対許してくれない。私がどんなに苦しい思いをしてるかも分からないのに」
「どうして学校に行きたくないの?」
「虐め……されてるんだ……」
「だったら先生に─」
「したよ。でも、結局周りの子からヒイキだって言われて……」
「でも……でも逃げてるだけじゃあどうにもならないよ!」
「じゃあさ……優ちゃんって、誰からも必要とされてないんじゃないか、っていう苦しみが分かるの?」
若ちゃんの顔や声がどんどんくしゃくしゃになっていきました。
「そんなことない。私にとって若ちゃんは大切な存在だよ。今日だって……若ちゃんの声を聞くまで、私がどれだけ心配だったか分かるの?」
「そんなこと言ったって、優ちゃんは私が虐められてることすら知らなかったじゃん。私のこと、そのぐらいしか思っててくれないし、見てくれてもないんでしょ」
「……若ちゃん…………」
「私は─私はもう死にたいんだよ!苦しくて、辛くて、そんなのでなんで生きていられるの!?教えてよ!ねぇ、優ちゃん!!」
「…らないよ……分からないよ!でもね、なんで生きてるかなんて分かんないけど、みんな一生懸命生きてるんだよ!苦しくても、辛くても、逃げずに頑張って戦ってるんだよ!許さないから。勝手に逃げたりしたら許さないんだから!!」
「一生懸命生きて、なんになるの?死んじゃったらみんな同じなんだよ?だったら辛いことばっかの人生なんていつ死んでも変わんないよ!」
「だったら……だったらなんで相談してくれなかったの。私だって、少しは力になれるのに……ねぇ……優ちゃんにとって、友達ってなんなの?……」
「トモダチトモダチってうるさいよ!私だって、誰かに助けてほしかったのに……誰も助けてくれなかった……やっぱり私って独りぼっちだったんだ、って思っちゃうと辛くて……死にたくなって……」
「若ちゃん……」
「ねぇ、若ちゃん。生きる目的って、なんだと思う?」
「だから分かんないって言ってるじゃん!」
「私は、きっと死ぬまで分かんないと思う。だって、あれがしたい、とか、どこ行きたい、とか、そんなことはあっても、はっきりと生きる目的を持ててる人なんて、よっぽどすごい人ぐらいでしょ。でも、死ぬ直前になって、今までの自分の生き方を考えて、あぁ、自分はこのために生きてきたんだな、って思う。きっと、生きる目的なんてそのぐらいでしょ。ただ、一生懸命生きた人じゃないと、そのことは死ぬときになっても分かんない。だからそれまで一生懸命生きるんだって考えれば、まだまだ頑張れる気持ちになれない?それまでは、大好きなケーキを楽しみに生きてもいい。好きな人のために生きたっていいじゃん。だって、若ちゃん、太田君のこと、好きなんでしょ?」
「プッ……アハハハハハハハハ……」
「え?なに?なにか変なこと言った?」
「優ちゃん、親父臭いよ。それに、太田君が好きだったのは去年の話」
「え?そうだったの?」
「やっぱり私のこと全然見ててくれてないじゃ~ん」
「だって、そんなこと一言も言ってくれないんだもん」
「あれ?そだっけ?」
「そーだよ~。よし、アイス1本で許してやろう」
「冬なのにアイス食べるの?やっぱり優ちゃんは変人だ」
「変人は酷いよ~」

翌日の学校には、もちろん若ちゃんがいて、
「おはよう」



書いた人の戯れ言~
完全に思いつきです。説教じみてますね・・・
一応1話完結型で書いてます。
タイトルは直訳すると「15の日々」
思春期真っ盛り(?)の人間が主人公です。基本。
続きとかもないですが、今後も思いつきでこんなの書くかもしれませんので、よろしくです。
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テーマ:自作小説(二次創作) - ジャンル:小説・文学

| TheDaysOf“Fifteen’s(自作小説)(不定期) | 09:32 | トラックバック:0 | コメント:3
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